ネパールの大災害に、日本政府はどう向き合うべきか

ネパールで氷河の崩落などによる大規模な洪水や土石流が発生し、濁流が多くの町をのみ込み、甚大な被害が出ている。

道路は寸断され、救助活動や救援物資の輸送も思うように進まない。ネパール政府も対応に苦慮している状況だ。

こうした中、高市総理はネパールの首相との電話会談で、「連絡が取れていない日本人5人について、早期の捜索・救援への最大限の協力を要請した」と発表した。

自国民の安否を気遣い、一刻も早い救出を求めることは、日本政府として当然の対応である。

ただ、ここで少し気になることがある。

報道では、「高市総理が行方不明の日本人5人の捜索・救援に最大限の協力を要請した」という部分が、かなりピンポイントで取り上げられている。

この部分だけを見ると、ネパールに対して災害支援を行わず、自国民の救出のみを依頼したかのように受け止められる。

しかし、政府の発表を見ると、そうではない。

日本政府は、ネパールに対して緊急援助物資を供与するとともに、国際機関を通じた支援や、国際緊急援助隊の派遣についても準備を進めている。

つまり、政府としては日本人の救援だけを考えているわけではなく、支援も申し出て、その準備をしているのである。

それにもかかわらず、報道のされ方で、「日本人の捜索をネパール政府に求めた」という部分だけが強く印象に残り、日本政府が自国民の救援だけを優先しているかのように受け取られてしまう可能性がある。

これは、報道側の問題かもしれないが、日本政府側にも問題がないとは言えないのではないだろうか。

被災した人々に対して積極的に支援の手を差し伸べる姿勢を、政府はもっと前面に出してもよいのではないだろうか。

それが十分伝わらないから、自国民の救出を要請したという部分だけが強調され、日本が自分勝手な国と受け止められかねない状況になってしまう。

日本は、外交が下手だと言われることがあるが、今回の情報発信も、そのような印象を与えてしまう一例ではないだろうか。

今回の件は、高市総理が電話会談で、ネパール政府へ十分な支援を行うことを明確に述べた上で、自国民の捜索をお願いしたと説明すれば、誤解されにくかったと思う。

日本政府は、今回の件を参考に、改めて政府発表をどのように行うか検討すべきではないだろうか。

そうしないと、せっかく色々努力しても、それが国民や国際社会に十分伝わらない。

そして今は、一刻も早く、救援物資や救助隊をネパールに送ってほしい。

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